職場で株の話をすると「へー、そうなんだー」とか「ふーん」程度の反応か、「でも大損する可能性もあるんでしょ」というギャンブル依存症の人を相手にしているかのような反応が返ってきて寂しい感じになってしまいます。

一応、東証一部上場の企業に勤めているのに、株価のことや国の金融政策について話すとつまんねーといった感じの顔をされることもしばしば。驚くほど投資に興味がある人が少ないのが現状です。

なんとなーく投資について聞いてみると、お金が増えたらうれしいけど損することを異常に恐れていたり、やっていたとしても優待が欲しくて一回買ったきりの人とかが多い感じです。

なんで日本の人は投資への興味が薄いんでしょうか。

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日本人の投資経験

実際、日本人の投資経験者割合は30%と低く、しかもそのうちの半分近くの人が60歳以上の人で構成されています。(図は東証マネ部HPより:https://money-bu-jpx.com/news/infographic/article000374/

投資経験歴

さらにこの結果は14年前からほとんど変わっていないといことです。

証券投資歴の有無

(図は平成14年の内閣府世論調査結果より:https://survey.gov-online.go.jp/h14/h14-shouken/2-1.html

貯金すると損する可能性を理解していない

なんで投資をやらないのかちらっと周りの人から出た言葉として「俺は金もうけなんかせず日々平和に過ごせればいいんすよ」が印象に残っています。投資イコールお金儲けは短絡的です。

この人はおそらく一般的に貯金は損する可能性があるということを理解していないだと思います。金もうけなんかせずに平和に暮らしたいの真意は定かではありませんが、平和に暮らそうと思っていて後生大事に貯金していたお金がどんどん価値的に目減りしていくのは自分にとって到底平和ではありません。

貯金(現金)での財産保有のリスクは、「インフレリスク」です。

インフレとは、端的に言うと物価が上がること。例えば、5%のインフレが起これば、100万円のものは105万円となり、インフレ後の100万円だった品物は買えなくなってしまいます。昭和30年代の1円は現在の10円ほどの価値です。でもこれは、昭和30年に100万貯金して持っていたお金では現在のものは10万円分しか購入できないということです。つまりインフレ下では、実質的に現金の価値が下がってしまうということに他なりません。

ゼロ金利時代の現代、銀行にお金を貯金しても金利はごくわずか。となると、貯金以外の手段で資産運用を行っていく選択肢を持つことはとても重要です。

デフレ低迷期が長すぎた日本

日米のインフレ率推移を見るとアメリカがほとんどの年でインフレ下にあるのに対し、日本は98年ころよりインフレ率がマイナス、つまりデフレ下で推移していることがわかります。

つまり、物価が下がり、貯金することでむしろ現金価値が上がる傾向にあったということです。さらに今のシニア世代はバブル崩壊を経験しており、株価暴落後の長期デフレ時代のダブルパンチで、特に株式投資に関する投資マインドは冷え冷え中の冷え冷えです。その結果、祖父母世代より株だけはやめておけの金言が世代間で語り継がれているのかもしれません。

日米インフレ率

貯金以外の選択肢を持たない

何も全員が全員株式投資しろというつもりはありません。ただ今の現状はあまりにも貯金に偏りすぎです。投資には疎いくせにわけのわからない保険には平然と加入したり還元率46%の宝くじなんかに数万円たくしたりしちゃんうんです。

夢なんか買えてません。宝くじなんて平均期待値マイナスの謎投資です。よもや地方への寄付です。(それはそれで一周回って崇高かもしれません。)

でもお金は大好き日本人

じゃあお金が嫌いかというとお金は大好きなんだと思います。インターネット、ツイッターなんかのSNSを見ても怪しい仕手株の情報やこれまた怪しいFXの情報商材であふれかえってます。

逆に言うとこれに反応する人がそこに多く存在するということです。HENTAIを生んだ国はお金にもむっつりすけべなんですね。でもお金について詳しくないから増やす方法を知らないし、お金を貯金するのが目的化して逆にほかの国に比べて相対的に貧乏になったりするわけです。

給与が少ないのもいいわけですし、少なくとももっと個人個人で勉強して自分なりの理論で貯金か投資か、はたまたほかの選択なのか考えなければだめなんじゃないでしょうか。

先進国ではすでに教育現場で金融リテラシーの促進活動が行われています。このままでは人口減少、少子高齢化の日本と世界でますます貧富の格差が広がっていくかもしれません。お金を賢く流動させなければ、自身のお財布事情はもちろん、国の経済へ貢献することもできないのです。